潰瘍性大腸炎 闘病体験日記④寛解と再燃。

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あきたりょう
あきたりょう
病状が落ち着く寛解と呼ばれる状態と、ぶり返す再燃を繰り返すことが特徴的な潰瘍性大腸炎。筆者も発病から何度か再燃と寛解を繰り返してきました。潰瘍性大腸炎闘病体験記、第4弾です。

寛解期〜あの苦しみは何だったのか

2020年3月末に潰瘍性大腸炎の診断を受け、丸3ヶ月の入院生活を経て寛解を迎えました。当時支えてくださった先生、病棟の看護師の皆様には本当に感謝しております。

ステロイドで急速に元気を取り戻した

私の場合は、合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイドであるプレドニゾロンを経口投薬であっという間に元気になりました。腹痛、下血は短期間で寛解し、伴ってか食欲爆発、元気も出てきました。

元気が出てくると精神的余裕が出てきて、色々なことに前向きに取り組めるようになりました。職場復帰も晴れて叶い、それまでのようなブラックな働き方ではなく時短勤務にて経営者と合意(この辺りは幸運だったと感謝しています)。休みが増えたことで、前職から現職への転職活動に時間を使ったり、休みの日は趣味に没頭できるようになったりしました。

沈んだ分の反動もあったのでしょうが、自分でも驚くほど活動的だったと思います。時短勤務とはいえ仕事は手を抜きませんでしたし、転職活動も大変でしたがやり切リマした。趣味の釣りでは相変わらず北へ南へ走り回り、また料理が少しずつ趣味として昇華してきたりと、ボリュームのあるある種贅沢な毎日を過ごしていたと思います。

プレドニゾロンの副作用

プレドニゾロンに限らずステロイド系のお薬は副作用の影響が大きいため、継続的に服用するべきではないようです。

  • 免疫低下による感染症の悪化や罹患
  • 消化性潰瘍の増加
  • 顔が丸くなる満月様顔貌
  • 体重増加
  • 糖尿病の発症や悪化
  • 高血圧になる
  • 精神症状(不眠うつ症状など)

主な副作用として上記のような症状があるようです。私の場合は、①免疫低下が皮膚に強く出た(全身に汗もやニキビが出て大変)②体重増加+11kg(入院で13kg減してから11kg増だったので都合良し)の2点が副作用として出ました。①が特に大変で、治りは遅いし、次々出てくるし、痛いし、見た目も汚い。

また、長期にわたる服用急な服用中止は、骨粗鬆症や副腎機能不全などの深刻な副作用を引き起こす可能性がある為、主治医の先生も薬の飲み忘れは絶対に無いよう工夫をしてくださいと助言頂きました。同時に、あまり処方したくない薬なんだろうなぁ…というのが伝わってきました。

服用中の方がご覧でしたら、くれぐれもお気をつけください。

※2025年6月現在では、こと潰瘍性大腸炎の寛解導入においてはプレドニゾロンよりも全身性副作用の少ないブデソニド(コレチメント錠)という薬が推奨されているようです。私も服用を経験しましたので後ほど記事にしてみようと思います。

(Coming Soon・ブデソニド(コレチメント錠)服用してみた!)

再燃、再発

これまで何度か再燃と寛解を繰り返していて、問題なく日常生活を送れているのですが、最初の再燃は具体的にいつ頃だったかな〜と思ってお薬手帳をめくって時系列を確認してみました。

※プレドニゾロン(ステロイド)の服薬・休薬のみを書いていますが、他のお薬は継続的に服薬しています。

  • 2020年5月〜12月(7ヶ月間)プレドニゾロン服薬
  • 2ヶ月間休薬
  • 【再燃①】2021年2月〜4月(2ヶ月間)プレドニゾロン服薬
  • 1年10ヶ月休薬
  • 【再燃②】2023年2月〜3月(1ヶ月間)プレドニゾロン服薬
  • 2025年3月現在まで2年間休薬

退院後は2度、短い期間で再燃していました。早期発見・早期対応だったため、身体的な負担は少なく寛解状態に戻ることはできましたが、2度の再燃がどんな様子だったかをお伝えしたいと思います。

【再燃①】ステロイドを休薬すると再燃

正直この再燃期間は辛い思いをした記憶が無いのですが、覚えているのはこの時に「ステロイド依存型の潰瘍性大腸炎であることが明白」と主治医の先生に言われたことです。「じゃない方の潰瘍性大腸炎」を知らないので分かりませんが、先生の表情には「残念ながら」と書いてあったような気がします。

また、このタイミングはちょうど「新しい職場に入社して3ヶ月ほど」ということ無関係ではなかったかもしれません。全くの異業種へのチャレンジでしたから、無意識にストレスや疲労を溜め込んでいたかもしれません。

そういえば……この年の冬は記録的な大雪に見舞われていて、毎日の雪寄せが極々地獄だったのですが激しい運動はなるべく避けるように言われていましたので、これも関係がありそうですね……。

ともかくこの時もプレドニゾロンを処方してもらい、寛解することができました。

【再燃②】年末年始に飲み過ぎた。

2度目の再燃は心当たりがありまして、年末年始に少し飲み過ぎてからお腹がゆるく血も混じりました。そのままドタバタと結婚式の準備が入ってトドメを刺されたような感じです。完全に調子に乗ってしまいました。ウエディングプランナーさんとの打ち合わせ中に腹痛のため情けなくも度々席を外したのを今でもしっかりと覚えています。

今回も早期対処が効いたのか、20日分のプレドニゾロンを処方してもらいすぐに寛解しました。妻にはかなり叱られましたので、飲み過ぎには気をつけましょう。

再燃のトリガーは何なのか?

ストレス?疲労?食生活またはアレルギーのような引き金なのか?それが分からないから指定難病なわけですが、色々な負の要素が同時多発的に起こると再燃するような気がします。

  • ストレス(仕事、人間関係、冠婚葬祭)
  • 極端な疲労睡眠不足
  • アンバランスな食生活
  • 特定の食品(人による。多分私は重めの豚骨がダメ)
  • アルコール類の過剰摂取
  • 免疫に変化が起こりやすい季節の変わり目

分からないことが多いこの病気ですがネットに転がる情報を吟味してみると「免疫機能が誤って自分の体を攻撃してしまう」ことで炎症が起こっていると考えられているようなので、免疫機能がすこぶる働いてしまうような状況というのがあまり良くないのかな?と思ったり、思わなかったり。少なくともストレスや疲労なんかを溜め過ぎるなんてことは絶対に良くないだろうと思いますので、トリガーは分からないにしろ日々粛々と自分を労ることが大切だと今のところは思っています。

この病気とは、一生のお付き合い

寛解を経験すると羽が生えたように身体が軽く、まるで何でも出来る力を与えられたかのような気分にはなります。ただやはり寛解あって再燃ありということをこの病気においては忘れてはいけないと、再燃期には改めて感じさせられます。

私は軽度な再燃を2度しか経験していないので辛い時期は(発症時に比べれば)短かったものの、四六時中腹が痛いとやっぱり病む。簡単に病む。当たり前ですが再燃しないに越したことはないですね。

ストレスや疲労を溜め過ぎず、充分な睡眠とバランスの良い食事をとって、我々は人一倍健康意識を持って生活をしなければなりません。常に心に刻んでいきましょう。次回は、お金に関する話を書いてみようと思います。仕事ができなかった期間は傷病手当金で何とかやりくりしていましたので、その辺の話のリアルが書ければいいなぁと思います。

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