【2025年】秋田季節ハタハタ釣りQ&A集|気になる疑問に地元民がひたすら回答

専門家でもベテランでもないけれど、みなさんから寄せられた質問や、自分が疑問に思ったことを備忘録としてまとめていきます!
地元民がゆるっとお答えします。
接岸時期・タイミングについて
Q. ハタハタの今年の接岸はいつ?
A. わかりません。2025/11/11現在、初漁日予測もまだされていないようですね。初漁予測日が速報されたら、私も考察してみたいと思います。
毎年、秋田県水産振興センターが11月中旬~下旬にかけて科学的根拠をもとにした「初漁日予測」を行っています。当たるときもあれば外れるときもある、とはいうものの、初漁予測日±3日に収まることが今までは多かったようです。意外と精度が高い!
Q. ハタハタ接岸のきっかけは何?
接岸のきっかけとして大きいと言われていることは2つ。1つは北西の季節風が2~3日吹き荒ぶこと(秋田沖付近で時化が続くこと)で、遊泳力の鈍いハタハタが沖合から沿岸に大きく移動するには、波や潮流の力を借りることが必要だと考えられているためです。
もう1つは沿岸の産卵場の海面温度11~12℃になること。この温度はあくまで目安と考えられますが、ハタハタの生態としてこの温度付近で産卵行動が実際に確認されていることから、有力な説のひとつとして数えられています。
Q. 「時化と共に来る」「雷が鳴ったら来る」ってマジ?
A. 「雷が鳴ったら来る」は伝承です。ただ、伝承ということは「昔の昔からそうなるケースが多かった」ということです。なので、あながち間違いではなく、少なくとも都市伝説よりは信ぴょう性が高いと思われます。
Q. 朝・昼・夜で一番釣れるのは?
A. 朝、夕が良いでしょう。いわゆる朝マズメ、夕マズメはどんな生物にもあります。クマも朝夕だそうです。ただ、群れが濃い場合はそんなのお構いなしにジャンジャンバリバリ釣れますので、魚群に出会えるかどうかが釣果を大きく左右する、と言った方が事実に近いと思います。スーパーラッキー!
Q. 11月や1月も釣れるの?
A. 11月末、1月過ぎに沿岸の網で採捕できた例もあるようです。ただ、不思議なことに釣り人が居るのは見たことがありません。
釣り方について
Q. 隣は釣れてるのに釣れない。原因は何?
A. オモリの重さ、シャクり方、落とす場所を見直しましょう。
- オモリ:なるべくゆっくり沈む軽いものを使う。スーーッ…と沈むものは重すぎ。ヒラヒラ落ちていくくらいが丁度いい。
- シャクり方:素早くシャクる。うたたね中に身体がビクッってなるときのアレくらいシャキっとシャクる。
- 落とす場所:ストラクチャーのない場所に魚は寄り道しません。足元に藻があればその近くを、無い場所なら岸壁沿いギリギリを落とすと良いです。
Q. 夜釣りで海をヘッドライトで照らしても良い?
A. ダメです。基本的にどんな魚も照らされると逃げます。逃げないやつは死にかけか人馴れした個体なので釣れません。隣の釣座の人にも迷惑なのでやめましょう。
「常夜灯や集魚灯が釣れる」のは、明るいうちから点いてるから。明るいうちから徐々にプランクトンが集まり、それを捕食する小魚が集まり、それを捕食するもう一回り大きい魚が集まり…というプチ食物連鎖が「ゆっくり形成される」からです。いきなりヘッドライトで水面照らしたら「まっぶし!なんやねん!さいならー」となります。
Q. 「群れが一瞬で過ぎ去る」って聞いたけど、どう狙えばいいの?
A. ひたすらシャクり倒してください。群れが足元に入った瞬間、釣れます。
群れが見えるとそこに仕掛けを投げたくなりますが、隣の人と糸が絡まないよう注意してください。
Q. サビキで底近く or 表層近く。どっちが良い?
A. どちらかといえば底。スレ鈎サビキで狙っていると下から2~3番目に付いていることが経験上多いかな…と思います。
Q. 「ライトをたくさん付けたら釣れる」って聞いたけど本当?
A. ウソです。たまに車のヘッドライトで海を照らしながらやっている方を見かけますが、周りはおろか対岸の方にも大変迷惑ですのでやめてください。集魚灯を焚く場合は、夕方明るいうちからor長時間その場でやる前提でどうぞ。
タックル・装備について
Q. 何竿がおすすめ?
A. 何でも良いです。針と糸だけでも釣れます。私はエギングロッドを使用しています。
基本岸壁狙いなので短めの竿でOK、ちょっとした投げにも対応可能、軽いので疲れにくい、などメリットが多いです。ただそれでも磯竿の長さが欲しい瞬間はあるので、どっこいどっこいです。
足元しかやらないから穴釣りロッドで良いやと思ってやってみたら手返し悪くて全然ダメでした。
Q. なんでナイロンラインはダメなの?
A. 伸びがよく根掛かりを外しづらいからです。根掛かりしやすい釣りなので。
Q. スレ鈎仕掛け、ジグサビキ、トリックサビキ、マイクロジグ結局どれがいい?
A. スレ鈎仕掛けです。ジグサビキやトリックサビキは足元で釣れない時や、釣果を伸ばしたい時にセカンドプランとして選びましょう。マイクロジグは遊び枠です。
Q. 専用タックル、高級な竿やリールは必要?
A. ザコ装備でOKです。
Q. 防寒対策はした方が良い?
A. 着すぎかと思うくらい着てください。肌を出している部分はもれなくキンキンに冷えますので、寝袋やネックウォーマーをお忘れなく。ホッカイロもポケットに入れておき、手袋が濡れた時の替えもカバンに入れておきましょう。濡れたらTHE ENDです。
Q. 具体的には何を着ていけば良い?
あきたりょうはこんな格好でハタハタ釣りに出かけてます。
帰りの車は暑いです。
- 上:下着、ヒートテック、透湿素材のロンT、裏起毛スウェット、トレーナー、冬釣り用ジャケット
- 下:下着、ヒートテック、靴下、靴下②、裏起毛スウェット、冬釣り用オーバーオール
- 靴:ワークマンのあったかムートン(雪用ソール)
- 頭:フード付きネックウォーマー、顔にフィットするマスク(鼻守る用)、ジャケットのフード
- ポケット:ハクキンカイロ
メガネはまず曇るので目が悪い方はコンタクトレンズ推奨。
場所・ポイントについて
Q. 子ども連れでも良い?安全な堤防はどこ?
A. 比較的安全なのは北浦、岩舘、本荘マリーナあたりですが、波が高い日は子ども連れはおすすめしません。波を被ったり、荷物が攫われた経験があります。冬の日本海、ナメたらアカン。
Q. 県内で有名なポイントは?
A. 八森漁港、岩舘漁港、北浦漁港、船川港、塩浜漁港、本荘マリーナ、平沢漁港、金浦漁港。昔からハタハタの実績多数。
Q. 地元民しか知らない「穴場」はある?
A. あります。実は秋田市にもハタハタスポットはあります。穴場すぎてDMでもお答えできません🙊
Q. 各漁港、駐車場はある?
A. レジャー用の駐車場は本来無いですが、漁師さんが「ご厚意」で漁港への駐車を黙認して下さってます。絶対に邪魔にならない位置に停めて、満車の時は諦めるしかありません。
漁師さんたちはシーズン中は2~3時から(早ければ0時ころから)既に漁に出る準備をされていますので、ご挨拶と、お仕事の邪魔をしないように気を付けましょう。
Q. 「あそこ駐車できんくなった」って声をよく見る、どうすれば?
A. さすがにリアルタイム情報は責任取れませんので、ご自身でGoogleマップなどで確認してください。駐車マナーの悪い駐車場が閉鎖になるのはよくある話ですね。
Q. SNSや掲示板の情報で「今年はココが来てる」って話題になってるけど、信じても大丈夫?
A. ご自身の情報リテラシーに従って行動すれば良いんじゃないでしょうか。自分の足で確かめるのが一番だと思います。魁新報などの地元紙の初漁観測の記事などを目安に、出撃するか否かを判断すると良いと思います。
現地ルール・マナーについて
Q. 混雑やマナーが気になる。初心者が行っても大丈夫?
A. 混雑状況は正直日によって何とも言えません。混雑しているとその空気感に押し返されてしまいそうになりますが、入れそうなところがあったら「こんちわ~釣れてますか~」って入っていけば良いと思います。
Q. 着いてみたら結構人がいる…何m間隔なら間に入っても良いの?
A. 5m~8mは開けた方が良いと思います。5mは8ft程度のルアーロッド、8mは3号‐4m前後の磯竿同士がギリギリぶつからない程度の長さ。近すぎると糸が絡まるし、その場から探れる場所が減るので普通は嫌がります。釣りは基本的に先行者優先が暗黙のルールですので、入る場合は先行者に対して一声かけてからにしましょう。
Q. 釣り禁止エリアはある?どこ?
A. 立ち入り禁止看板が付いているところは釣り禁止です。椿北防波堤、秋田マリーナ火力側奧、とか。立ち入り禁止の表示が無くても柵があったら立ち入り禁止で釣り禁止です。常識の範疇かと思います。消波ブロックや岩礁での釣りは、禁止ではありませんが油断禁物です。命を第一に。
Q. 漁港で迷惑にならないように行動するにはどうしたらいいですか。
A. 「自分が漁師だったら邪魔やな」というマインドが大切だと思います。あと元気な挨拶。
Q. 投光器、集魚灯はマナー違反?
A. 禁止はされていませんが、嫌がる人は多いようです。真夜中に来てヨイショと集魚灯を焚き始める、だとデメリットの方が大きくなるので先行者にめっちゃ嫌がられると思います。
Q. ブリコ(卵塊)が釣れた。持って帰っていい?
A. ダメです。罰せられます。
Q. ブリコ持ちのメスが釣れた。持って帰っていい?
A. 放産前のブリコはOKです。
Q. ハタハタのリリース推奨サイズは?
A. 15cm未満です。6cm以下は採捕すると罰せられます。
Q. ハタハタの群れを網で獲ってもいい?
A. ダメです。罰せられます。
Q. 罰則はあるの?
A. 駐禁や立禁侵入はいわずもがな。ハタハタに関する禁止事項は、最低でも3か月以内の懲役または10万円以下の罰金、もし漁業権の侵害とみなされた場合は3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金だそうです。
豆知識・小話など
Q. 「豊漁」「不漁」って何のこと?「不漁」は釣れないということ?
A. 過去最大の漁獲量は3,000t超(2004年・秋田県)。2,000t超えたら豊漁といって良いんじゃないでしょうか。2020年以降は443t、304t、176t、111t、17t。この辺りが不漁と呼ばれていましたので、今や300t獲れれば良い方なような気がします。不漁でも釣れますが、やはり漁獲量に釣果も直結しますので、去年は八森方面以外ほとんど人がいませんでした。
Q. 「群系」って何?産地や味、釣れ方は違うの?
A. ハタハタの「地元」みたいなもんです。回遊ルートや産卵場が異なる集団グループに分かれていると研究されていて、例えば朝鮮半島東岸を産卵場とする「日本海西部群系」や北海道近海のあまり移動しない群系があり、私たち秋田県民が慣れ親しんでいるのは秋田沿岸を産卵場とする「日本海北部群系」ってなわけです。
遺伝的・生態的に少しずつ異なる可能性はあるけど、詳しくはわかっていないことが多いそうです。へぇ~。
味わいとしては西部群系や北海道群系は脂が乗っているが、北部群系は産卵直前の個体を食べることが多いのでさっぱりしたクセのない味が特徴だそう。
Q. ハタハタの名前(漢字)の由来は?/「カミナリウオ」って何?
A. 「雷が鳴る」ことを古語で「はたたく」と言うそう。雷が鳴る時期に来ることが多かったことから「カミナリウオ」が転じて「はたたく魚」が「はたはた」に転じたという説がある。他にも荒れる海と共にやってくることから「波多、波多(はたはた)」という説であったり、冬に飢餓が訪れた時、雷と共に大量に接岸し食をもたらすことから「神のもたらす魚=鰰」という説もある。地域伝承を含む話なので、諸説あり中の諸説あり。ハダハダと言う地域もあるがそれはただのなまり。
Q. 「深海ハタハタ」って何?
沖で獲れた脂の乗ったハタハタを深海ハタハタと呼ぶこともある。我々釣り庶民にはあまり関係ない。スーパーで季節じゃないハタハタを食べたら「脂乗ってるな」と感じたあなた、それが深海ハタハタです。
Q. 産卵前後で身質や味は変わる?
A. 産後ハタハタの方がやや死に近づいている分味は落ちるそう。いや、全部おいしいよ。
Q. 過去に釣れた年と今年の違いは何?水温や海流は関係ある?
A. あると思いますが、一番大きいのは資源量の周期性だと思います。
海水温が高い年が続いているので、深海ハタハタ(産卵に参加せず沖に留まる個体)は増えているかもしれません。いつか接岸して大フィーバーになったらいいな。
Q. 接岸前、接岸中、産卵後で釣りやすさは変わる?
A. わかりません。接岸中は、彼らも躍起になって動き回っているような気がします。
Q. 秋田県民ならではの食べ方は?
A. ※個人的な感想を含みます:煮つけが最高。日本酒にもよく合う。塩焼きも定番だけど、私は煮つけが一番好き。しょうゆ1:みりん1:酒1+砂糖小さじ1で火にかけてアルミホイールで落し蓋!!くぅ~!!スーパーで「しょっつる(ハタハタの魚醤)」を買って、それをベースに鍋もおいしいです(しょっつる鍋)。ブリコは醤油漬けや煮付けで食べる。ブリコだけでなく、白子も抜群においしいです。私は断然白子派。
その他、お土産屋さんには加工・保存食の「はたはた寿し」「しょっつる」が売ってます。自分でやったことはないです。
📚参考文献
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