潰瘍性大腸炎 闘病体験日記③入院して病名が付くまで。

地獄とも思える入院生活
結局丸3か月入院することになりました。その間の生活は地獄のような生活だったと強く印象に残っています。他の患者さんと多床室での共同生活。味もしなければ量も足りない病院食。いつ退院できるかも分からない、ストレスからか強い腹痛に襲われる毎日。すべてが悪循環しているように感じていました。
多床室での共同生活
丁度入院する半年前に人生で初めて自分名義の新車を買いまして、その頭金と月々の支払で個室は考える余地もなく無理でした。そのため多床室で他の患者さんとカーテン1枚だけを挟んで生活をしていたのですがこれがまた想像以上に辛かったです。水回りをきれいに使える人はいないし、消化器内科ということもありおしっこをミスるおじいさんもいました。まず洋式便所で立ちションすなと叫びそうになりました。
※私はというとうんこをミスっているので人のことは言えませんが共用スペースではノーミスなのでセーフです。
夜中のいびきや食事中の咀嚼音も非常に不快でしたし、水回りはともかくとして多床室での入院には耳栓が必須ということは非常によく勉強になりました。
記事を書いた当時の私同室のじじいにブチ切れすぎてて笑ってしまいました。少し言いすぎましたのでお詫びいたします。
味のしない流動食
体調が快方に向かうまでは量の少ない流動食でした。せめておかゆに醤油くらいはかけたいものでした。食べているものがほぼ液体なので、出てくるものも当然液体。大腸の炎症も相まって私のお腹はこれ以上ないほどゆるゆるに。病気を見つけるために必要なこととはいえ、つらいもんはつらい。ストレスや食事量の減退などで結果12kgほど一気に痩せました。こわ。
段階的な検査と病名特定
潰瘍性大腸炎はどのようにして診断されるのですか
潰瘍性大腸炎の診断は症状の経過と病歴などを聴取することから始まります。最初に、血性下痢を引き起こす感染症と区別することが必要です。下痢の原因となる細菌や他の感染症を検査し、鑑別診断が行われます。その後、患者さんは一般的にX線や内視鏡による大腸検査を受けます。この検査で炎症や潰瘍がどのような形態で、大腸のどの範囲まで及んでいるかを調べます。さらに大腸粘膜の一部を採取する”生検”によって、病理診断を行います。潰瘍性大腸炎は、このようにして類似した症状を呈する他の大腸疾患と鑑別され、確定診断されます。
(出典・引用元 潰瘍性大腸炎(指定難病97)ー難病情報センター)
入院が長かった原因は症状が良くならないことのほかに、検査にかかる時間の長さも一因だったと思います。
初めに行ったのは検便で、細菌性のものでないことが確認されました。続いてX線検査と内視鏡検査。後者では例によって腸管洗浄剤を2L飲んだ上ケツ穴からそれを射出する修行を丸半日かけて行うので、入院中計3回の内視鏡検査は体力的にも精神的にもかなりつらかったです。で、その内視鏡検査(のうち初回)で、生検とやらを実施、その結果どれでもないので潰瘍性大腸炎ですね~となったわけです。記憶が正しければここまでたどり着くのに1か月近くかかったんじゃないかと。私の場合はその後、「身体に合う薬とその量」を特定(?)するのにも時間がかかった(ような気がする)ので入院はさらに伸びたのだと認識しています。
ステロイド剤経口投与の副作用として強く感じたのは、
- ニキビやあせもなどの皮膚疾患が強く出る
- ありえないほど食欲が出る
- 風邪など感染症にかかりやすいし重症化しやすいからインフルエンザとかマジ気を付けてって先生に脅されたのが怖かった
私の場合この3つでした。なんにせよ病名がつくまでにえらい時間がかかるのはこの病気特有なのかもしれません。病名がつくことによって治療の方向性が定まりより長い寛解期を得られますし、指定難病ということで国から助成を受けられる場合もあります。なるべく早めに病名がついてほしいものです。
おわりに:つらい症状が出てるなら、働いている場合じゃないです。
もう病名が付いて潰瘍性大腸炎と向き合っている方々はもちろんですし、まだ病名がついていないけれど疑わしい症状があるという方は本当に早めに検査をするべきだと思います。それも私のようなことにならないよう、セカンドオピニオンを設けたり、はなから総合病院を受診したり、難しい病気だからこそやってみた方がいいと思います。差し出がましいですが、症状が出てからの3~4年で人生がすっかり変わりました。今は仕事にも妻にも子供にも恵まれていて幸せに過ごせていることが同じような悩みを持つ方を勇気付けられれば良いと思います。
次回は病名が付いてから現在まで、再発、再燃してしまった時の話を書いてみたいと思います。乞うご期待願います!
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