UC闘病体験日記|潰瘍性大腸炎の新薬「コレチメント(ブデソニド)」服用とその結果。



UC闘病体験日記シリーズ最新記事はこちらからどうぞ
ブログの骨組み(デザインやレイアウト)を手直ししたくてしばらく更新をサボ…
山岡家のプレミアムしょうゆ豚骨ラーメンがトリガーだったような気もする。ま…
.
潰瘍性大腸炎の新薬「コレチメント(ブデソニド)」とは
医薬品総称名コレチメント(一般名ブデソニド)は、潰瘍性大腸炎の治療剤として2023年6月に認可された新薬です。販売名はコレチメント錠9mg、薬価604.6円/1錠。重症を除く潰瘍性大腸炎の治療に用いられ、投与開始8週間を目安に必要性を検討、プレドニゾロンのように漫然とした投与は推奨されないとの事。
新しく認可された経口ステロイド「コレチメント錠9mg」
潰瘍性大腸炎の治療といえば、これまでは「プレドニゾロン」に代表される全身性ステロイドによる治療が中心でした。しかし、ステロイドにはムーンフェイスや免疫低下、骨粗しょう症などの副作用を伴うことがあるため、長期的な服用にはリスクがありました。
「コレチメント(一般名:ブデソニド)」は、大腸に特化して作用するステロイドであり、潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患において副作用を最小限に抑えつつ、炎症をピンポイントで抑制できる可能性のある薬です。
コレチメントは2023年6月に国内での製造販売が承認された比較的新しい薬剤で、プレドニゾロンのような全身性ではなく、局所性ステロイド(ローカルステロイド)という位置づけになります。つまり、体内全体ではなく「大腸の粘膜」に集中して作用し、血中に移行するステロイド量を減らすことで、全身への副作用的影響を抑える設計です。この点が従来のステロイドとの最も大きな違いです。
ブデソニドの仕組みと潰瘍性大腸炎への作用
ブデソニド(Budesonide)は、炎症を引き起こす免疫反応を抑えるグルココルチコイド系ステロイドの一種です。通常のステロイド薬と同様に、免疫細胞が放出する炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-1βなど)を抑制し、腸の粘膜の炎症を鎮めます。コレチメントは「かまずに服用」する薬ですが、これは内包するブデソニドに特別なコーティングがされており、pHに反応して大腸でのみ薬が放出される仕組みになっています。これにより胃や小腸を通り越して、大腸の炎症部位で局所的に薬効が発揮されるよう設計されています。
この「局所放出型ステロイド」という特性のおかげでプレドニゾロンなどのように全身に広く影響を与えることが少なく、ムーンフェイスなどの全身性副作用のリスクを大幅に軽減することができるそうです。また、血中に移行するステロイドの量は従来の経口ステロイドと比べてかなり少ないため、従来比で長期間服用しても副作用が起こりにくいという点も注目されています。
潰瘍性大腸炎の活動期では、腸の粘膜が炎症を起こしてびらん(ただれ)が広がります。コレチメントに含まれるブデソニドは、この炎症反応を抑えつつ、腸粘膜の修復を助け、症状である腹痛・下痢・血便を緩和する作用があります。筆者自身も服用開始から2週間程度で、「腹痛の軽減」「下痢や血便の減少」を実感することができました。
潰瘍性大腸炎の再燃でコレチメントを処方された理由
ステロイド依存型UCとして再燃した背景
潰瘍性大腸炎の再燃をきっかけに、主治医から新しい治療薬として提案されたのが「コレチメント(ブデソニド)」でした。
もともと筆者は「ステロイド依存型潰瘍性大腸炎」(正式名称かどうかは不明)と診断されており、これまでもプレドニゾロンを中心とした治療を受けてきました。症状が落ち着いても、薬を減量したり中止したりすると再び炎症がぶり返す──文字通り“ステロイドに依存”していました。
今回の再燃時もステロイド治療を進める方針は変わりませんでしたが、主治医の先生から「コレチメントは従来のステロイドよりも副作用がマイルドで、大腸に直接効くタイプの薬です」と説明を受け、服用を決断しました。
副作用が少ないから治療しつつ仕事と家庭の両立もできる
従来服用していたプレドニゾロンは、炎症抑制効果が高い一方で全身に作用するため、ムーンフェイスや不眠、免疫低下、肌荒れなどの副作用リスクがあります。
特に私自身は免疫低下や肌荒れが顕著に出ており、常に「極めて清潔な状態」を保たなければならないことと感染症耐性が皆無になり風邪程度でも重症化しやすいことに悩まされていました。
その点、コレチメントは「大腸で薬が放出されるよう設計された局所作用型ステロイド」であり、血中濃度の上昇が穏やか。副作用を抑えながら炎症が起きている粘膜にピンポイントで効くのが特徴なので、寛解への穏やかな期待が高まります。
服用から4週~症状は落ち着きつつもまだ様子見の段階
服用開始からおよそ1か月、体調は少しずつ上向いてきています。
腹痛や血便は明らかに減り、下痢や切迫便の頻度も減ってきました。
症状 | 服用前(再燃時) | 服用中(治療中) |
腹痛 | ほぼ常時痛む、強い痛みもあり | 激減。時々痛む程度 |
血便 | 1日複数回、貧血でふらつく | 減少。色も薄くなった |
下痢 | 頻回(1日8回以上) | 頻度減。朝中心に2~3回 |
便の状態 | 水様便 or 泥状便 | 下痢ときどき形あり。 |
寛解とまではゆかず炎症感は残っていますが、「副作用なく少しずつ良くなっている」という実感が何よりの収穫だと感じました。
コレチメントは服用開始から8週間を目安に必要性を検討するとのことですので、もう4週間かけてゆっくりと寛解できることを期待しています。
気になる副作用とその実際
これまで服用していた全身性ステロイドのプレドニゾロンは即効性がある分副作用もなかなか厳しいものがありました。例えるなら「速攻効いて食欲爆発!絶好調イエー!うわぁ風邪引いた!しぬ!!てか背中かゆ!!」って感じでした。ローカルステロイドの新薬コレチメント(ブデソニド)は「はぁ…まぁそう言わず、ゆっくりお茶でも飲みなはれや…厠はあっちにありますから安心しなはれや…はぁ…ええ天気どすなぁ…ほら、徐々に落ち着いてきましたやろ」って感じです。
今のところ大きな副作用なし
服薬を始めてからおよそ1か月。
仕事中も集中力が保てるし、子どものケアをする時間も確保しながら治療ができており、これといって大きな副作用は今のところ感じていません。
副作用を気にせずに治療を続けられるという安心感があり、私の精神面にも強く影響しているように感じます。
以前の「薬を飲むとしんどくなる」という不安が、「薬を飲むと安定する」という実感に変わりつつあります。
プレドニゾロンとコレチメントの副作用比較表でまとめ
プレドニゾロンなどの全身性ステロイドと、今回服用した新薬コレチメント(ブデソニド)の副作用を比較表にまとめてみました。
副作用項目 | プレドニゾロン(全身性ステロイド) | コレチメント(ブデソニド) |
不眠・情緒不安定 | 多くの人に発現 | ほとんどない~軽度 |
食欲増進・体重増加 | 多くの人に発現 | ほとんどない~軽度 |
ムーンフェイス(顔の腫れ) | やや高頻度 | 稀に発現 |
肌荒れ・ニキビ | 多くの人に発現 | ほとんどない~軽度 |
免疫低下による感染症 | 常に注意が必要 | 少し注意した方が良い |
胃の不快感 | やや高頻度 | ほとんどない~軽度 |
効果の現れ方 | 早い、即効性がある | ゆるやか(1~2週間) |
表のとおり、コレチメントが副作用が穏やかで生活の質を保ちやすい薬です。
そのため、仕事や家庭を両立しながら治療を続けたい人にはとても相性が良いと感じました。
出典・参考資料
本記事の副作用比較表は筆者自身の体験に加えて、以下の一次資料および医療情報サイトを参考に作成しています。
- コレチメント®錠9mg 添付文書(RAD-AR 医薬品リスク管理総合機構)
- 持田製薬「コレチメント®」製品情報ページ
- QLife潰瘍性大腸炎:ブデソニドの薬理・特徴解説
- 厚生労働省「医薬品評価関連資料」:ブデソニドの体内動態・安全性情報(PDF)
注意事項:
・本比較表は上記資料および薬理学的知見に基づいて筆者がわかりやすく整理したものです。
・副作用の発現頻度や強さには個人差があります。実際の治療方針は必ず医師の判断に従ってください。
・表中の「少ない」「軽度」などの表現はあくまで一般的な傾向を示すもので、絶対的な安全性を保証するものではありません。
筆者の現時点でのまとめ
- コレチメント(ブデソニド)服用で激しい腹痛などは落ち着いた。
- 副作用は今のところほとんど感じない。
- そのため、集中力や生活リズムを保ちながら治療ができていると感じる。
- 体調はゆるやかに安定に向かっている実感があり、焦らずに次の検査に備えたい。
まだ少し体調に波はありますが、確かに前に進んでいる感覚があります。
今日もお腹のご機嫌を最優先に無理せず過ごしましょう!
同じように潰瘍性大腸炎と向き合っている方や、子育て・仕事との両立に悩んでいる方と繋がれたら嬉しいです。ぜひ、フォローと情報交換お願いします!
日々の気づきや闘病のリアルはX(旧Twitter)でも発信しています。
あきたりょう|1歳娘のポンコツ父ちゃん×潰瘍性大腸炎
1歳娘のポンコツ父ちゃん👶🔰|ENTJ-A|塾講師歴10年📚今は普通の会社員|💊潰瘍性大腸炎(全大腸炎型中等症)|海釣りキャンプDIY|📖blog闘病体験日記や趣味のこと、教育のことを備忘録として書いてます|無言フォロー、突然のコメントご容赦下さい🙇
UC闘病体験日記の新着記事はこちらからどうぞ🌸
ブログの骨組み(デザインやレイアウト)を手直ししたくてしばらく更新をサボ…
山岡家のプレミアムしょうゆ豚骨ラーメンがトリガーだったような気もする。ま…
この記事では筆者も心から「もっと早く知りたかった」2つの医療費制度につい…
筆者の場合、幸いムーンフェイスや重度の副作用はありませんでしたが、それで…
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません