UC闘病体験日記|潰瘍性大腸炎の医療費を月1万円に抑える制度

2025年7月25日

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あきたりょう
あきたりょう
UC(潰瘍性大腸炎)の中等症と診断されてから、気がつけばもう5年。診療費や薬代はじわじわと膨らみ続け、生活は少しずつ苦しくなっていきました。そんな中、主治医の先生に教えてもらったのが「高額医療費制度」。この制度を利用することで、難病治療にかかる自己負担額は2割に、さらに月の上限額は10,000円にまで軽減されました。正直……もっと早く教えてよ〜!

この記事では筆者も心から「もっと早く知りたかった」2つの医療費制度について紹介をしていきます。

医療費が月1万円に?特定医療費(指定難病)受給者証とは?

潰瘍性大腸炎を含む「指定難病」の治療を受けている方が、医療費の自己負担を軽減するために利用できる制度です。この制度を利用することで、医療費の自己負担割合は原則2割になり、さらに「月額上限額」が決まります。つまり、どれだけ通院や治療で医療費がかかっても、その上限以上は払わなくていい仕組みになっています。

たとえば筆者の場合、この制度を使うことで 「毎月1万円以上の自己負担は発生しない」 ようになっています。これ、本当にありがたい。

受給には、以下のような手続きが必要です。

  • 主治医が記入した「臨床個人調査票」の提出
  • 自治体への申請(住民票など必要書類あり)
  • 年1回の更新と再認定(軽症者は対象外となる場合も)

治療が長期にわたる潰瘍性大腸炎にとって、経済的な負担を劇的に軽くしてくれる非常に重要な仕組みです。中等症以上の患者が対象になりますが、軽症者も「軽症者特例」の条件に当てはまっていれば申請ができる場合があるので、条件を確認したうえで主治医に相談してみてください。

正直、この制度がなかったら家計はボロボロになっていたと思う。筆者、これにめちゃ助けられてます。

特定医療費(指定難病)受給者証の認定条件

「潰瘍性大腸炎」を含む指定難病で医療費助成を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。重症度や医療費の額に応じて、申請区分が異なります。

区分 対象者 要件 判定基準のポイント 自己負担上限額※
一般(中等症以上) 中等症または重症の潰瘍性大腸炎患者 医師による臨床重症度分類で判定 中等症以上であれば対象 月10,000円〜30,000円(所得区分による)
軽症者特例 軽症でも医療費が高額な人 過去12ヶ月以内に、
月額医療費総額(10割)が33,330円超の月が3回以上
重症ではないが治療費が高額 月10,000円〜30,000円(所得区分による)
高額かつ長期(特例) 所得が高めで高額治療が継続する人 過去12ヶ月以内に、
月額医療費総額が50,001円超の月が6回以上
治療費が継続的に高額 所得に応じてさらに軽減あり

※ 自己負担上限額は自治体および所得区分ごとに設定されています。一般所得Ⅰの場合は月10,000円などが目安です。

補足情報

  • 新規申請には「臨床調査個人票(医師記入)」と医療費の領収書が必要
  • 交付までの期間:約2〜3ヶ月(都道府県による)
  • 有効期間:原則1年間(更新手続きが必要)

高額療養費制度とは?自己負担が一定額を超えた分が戻ってくる仕組み

高額療養費制度とは、病気やケガで医療機関を受診した際に、ひと月の医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合に、その超過分が払い戻される制度です。これは全国民が加入する公的健康保険に備わっている仕組みで、潰瘍性大腸炎に限らず、すべての疾病やけがが対象となります。

たとえば入院や手術などで一時的に数十万円の医療費が発生したとしても、上限を超えた分は後から戻ってきます。所得区分によって上限額が異なりますが、多くの場合、8万〜10万円前後が目安になります。

ただし、注意点もあります

    • 差額ベッド代や食事代など、保険適用外の費用は対象外
    • 原則「いったん支払い → 後日申請で払い戻し」の流れ
    • 複数の医療機関を利用した場合は、それぞれの支払いを合算できる
費用項目 高額療養費制度の対象か
医師の診療費・検査費 ✔️ 対象
薬代(保険適用分) ✔️ 対象
差額ベッド代 ❌ 対象外
食事代(入院時) ❌ 対象外
先進医療・自由診療 ❌ 対象外
病衣・リース料など ❌ 対象外

自己負担を軽減したい人は「限度額適用認定証」の活用を

入院や手術があらかじめわかっている場合は、「限度額適用認定証」を事前に取得しておくと、窓口での支払い自体が高額にならずに済むため、家計への負担を抑えることができます。

この制度は潰瘍性大腸炎以外の病気やケガにも適用されるため、医療費が高くなりそうなときには知っておいて損はありません。

対象になる・ならない費用についての注意点

高額療養費制度・特定医療費(指定難病)助成制度のいずれにおいても、対象になる費用は「保険適用かどうか」で判断されます

たとえば、通常の診察費や検査費、薬代(保険適用分)は対象ですが、差額ベッド代や入院中の食事代、自由診療(先進医療を含む)などは対象外です。

「これは助成されるのかな?」と迷った場合は、その医療行為・費用が健康保険の対象になっているかを確認するのが最もシンプルな判断基準になります。

制度は非常にありがたいものですが、「すべての費用がカバーされるわけではない」という点はしっかり理解しておきましょう。

治療に専念できるよう制度を活用しましょう!

潰瘍性大腸炎の治療にかかる医療費の負担を大きく軽減してくれる「特定医療費(指定難病)受給者証」「高額療養費制度」は、誰もが知っておきたい大切な制度です。ぜひ早めに手続きを行い、経済的な不安を少しでも和らげながら、治療に専念できる環境を整えてください。健康と暮らしを守るための強い味方として、この記事が皆さんの助けになれば幸いです。

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